NS-8723 Rev.9
価格の改定を実施させていただくことがございます。最新価格につきましては、お問い合わせ下さい。

D3-LR2

テレメータ D3 シリーズ

モデムインタフェースカード

(1:n専用、Modbus、無線データ通信モデムRMD2対応)
主な機能と特長
●1:n用上位通信カードD3-NE2(Modbus/TCP)、
D3-NM2(Modbus)と組合わせて、遠隔地にある複数のスレーブ局D3-LR1の入力データの収集、および出力データの制御を無線(形式:RMD2)で行う
アプリケーション例
●PCやPLCによる複数スレーブ局の出力データ監視

形式:D3-LR2-①②

価格

基本価格 110,000円
加算価格
100~240V AC電源  +11,000円
24V DC電源  +11,000円
・オプション仕様により加算あり。

ご注文時指定事項

・形式コード:D3-LR2-①②
①、②は下記よりご選択ください。
(例:D3-LR2-M2/Q)
・オプション仕様(例:/C01)

①供給電源

N:供給電源回路なし
◆交流電源
M2:100~240V AC(許容範囲 85~264V AC、47~66Hz)
◆直流電源
R:24V DC(許容範囲 ±10%、リップル含有率 10%p-p以下)
*、電源カード、供給電源回路付通信カードなどと併用する場合
  は使用できません。また、電源の2重化時は使用できません。

②付加コード

◆オプション仕様
無記入:なし
/Q:あり(オプション仕様より別途ご指定下さい。)

オプション仕様

◆コーティング(詳細は、弊社ホームページをご参照下さい。)
/C01:シリコーン系コーティング +1,000円
/C02:ポリウレタン系コーティング +1,000円
/C03:ラバーコーティング +1,000円

注意事項

・導入前試験の実施
RMD2は無線回線を使用するため、導入される前に必ず導入前試験を実施して下さい。
導入前試験の実施・依頼については、弊社までお問合わせ下さい。

関連機器

・無線データ通信モデムRMD2対応モデムインタフェースカード(形式:D3-LR1)
・専用ケーブル(形式:DCN9)
・無線データ通信モデム(形式:RMD2)
・コンフィギュレータソフトウェア(形式:D3CON)
コンフィギュレータソフトウェアは、弊社のホームページよりダウンロードが可能です。
本器をパソコンに接続するには専用ケーブルが必要です。
対応するケーブルの形式につきましては、ホームページダウンロードサイトまたはコンフィギュレータソフトウェア取扱説明書をご参照下さい。
・1対n専用上位通信カード(形式:D3-NE2、D3-NM2)

機器仕様

接続方式
・RS-232-C:9ピン、Dサブコネクタ(メス形)
(コネクタ固定ねじ M2.6×0.45)
・上位通信バス:ベース(形式:D3-BS□)に接続
・内部電源:ベース(形式:D3-BS□)より供給
・供給電源・RUN接点出力:M3ねじ2ピース端子台接続(締付トルク0.5 N・m)
推奨圧着端子:R1.25-3(日本圧着端子製造、ニチフ)
(スリーブ付圧着端子使用不可)
(適用圧着端子サイズの図を参照)
・適用電線サイズ:0.75~1.25mm2
端子ねじ材質:鉄にニッケルメッキ
アイソレーション:RS-232-C・上位通信バス・内部電源-供給電源-RUN接点出力-FG間
自局アドレス設定:0~F ロータリスイッチにより設定
無線テレメータ初期化設定:ディップスイッチにより設定
その他ディップスイッチによる設定
・周波数グループ設定
詳細は取扱説明書を参照下さい。
RUN表示ランプ:赤/緑/橙3色LED
 無線回線構築中、緑色点滅
 交信正常時、緑色点灯
 データ受信時、赤色点灯
 交信正常時+データ受信時、橙色点灯
 設定書込時、赤色点滅
ERR表示ランプ:赤/緑/橙3色LED
 無線回線またはRS-232-C異常時、緑色点灯/点滅
 無線回線またはRS-232-C異常時+データ送信時、橙色点灯
 データ送信時、赤色点灯
 設定書込完了時、赤色点灯
 設定書込異常時、緑色点灯
■RUN接点出力
定格負荷:250V AC 0.5A(cosφ=1)
30V DC 0.5A(抵抗負荷)
最大開閉電圧:250V AC 30V DC
最大開閉電力:250VA(AC) 150W(DC)
最小適用負荷:1V DC 1mA
機械的寿命:2000万回(300回/分)
誘導負荷を駆動する場合は接点保護とノイズ消去を行って下さい。
■適用圧着端子サイズ (M3ねじ)

モデム・インタフェース仕様

通信規格:EIA RS-232-C準拠
通信方式:半二重調歩同期(非同期)式
伝送速度:9600bps(固定)
接続可能スレーブ局:最大15局(リピータ局使用不可)

設置仕様

消費電力
・交流電源:
100V ACのとき 約20VA
200V ACのとき 約28VA
240V ACのとき 約30VA
・直流電源:約12W
消費電流(供給電源なし):55mA以下
出力電流(供給電源あり):20V DC 295mA(連続)
445mA(10分間)
使用温度範囲:-10~+55℃
使用湿度範囲:30~90%RH(結露しないこと)
使用周囲雰囲気:腐食性ガス、ひどい塵埃のないこと
取付:ベース(形式:D3-BS□)に取付
質量
・供給電源なし:約160g
・供給電源あり:約200g

性能

絶縁抵抗:100MΩ以上/500V DC
耐電圧:RS-232-C・上位通信バス・内部電源-供給電源-
RUN接点出力-FG間
1500V AC 1分間

パネル図

Modbusファンクションコード

Modbus I/O割付

伝送データ

入出力データ

■カード情報、異常情報、データ異常情報
■アナログデータ(16ビットデータ長、形式:D3-SV4、YV4、DS4、YS4など)
■アナログデータ(16ビットデータ長、形式:D3-RS4、TS4など)
■アナログデータ(32ビットデータ長、形式:D3-BA32A、BC32Aなど)
■16点用接点データ(形式:D3-DA16、DC16など)

外形寸法図(単位:mm)・端子番号図

ブロック図・端子接続図

システム構成例

複数の遠隔地と1台のPLCやPCとの通信が可能です。
図のシステム構成例では、D3-LR2が、各場所に設置された無線データ通信モデム(形式:RMD2)を通じ、それぞれのD3-LR1と通信します(1:n通信)。
上位通信カード(形式:D3-NE2、D3-NM2)はD3-LR2と送受信するので、PLCやPCは下位通信に関係なく複数(最大15局)の遠隔地のデータを収集することができます。
下記は1:3構成時のシステム構成です。
マスタ局はスレーブ局1とデータ送受信を行います。スレーブ局1とのデータ送受信終了後、スレーブ局2と送受信し、続いて、スレーブ局3と送受信します。その後はスレーブ局1に戻ってこれらの順番で送受信を繰り返します。

解説

■相手局のモデムインタフェースカード
本器はD3-LR1(スレーブ局設定)と通信します。
相手局は必ずD3-LR1を使用して下さい(D3-LR2同士は通信できません)。また、同一ベース上に複数のD3-LR2は実装できません。
■上位通信機能
本器は上位通信カード(形式:D3-NE2、D3-NM2)と組合わせて使用することで、PLCやパソコンのスレーブ局として動作します。
無線ID1~15がModbusのノードアドレスの1~15に対応します。
■上位書込設定
スレーブ局(形式:D3-LR1)の上位書込設定は必ず無効(OFF)にして下さい。
■上位通信カードの入力データ設定について
相手局との通信に異常が発生すると最終値で保持し、相手局との通信が再開されるまで入力データを更新しません。
■入出力カード
本器は入出力カードを同一ベース上で使用できません。入出力カードを同一ベース上に実装した場合には正常に動作しませんのでご注意下さい。
■表示ランプとRUN接点出力
●表示ランプ(初期化設定時の表示を除く)
・RUN表示ランプ
RUN表示ランプは本器と無線モデム接続時に緑色点滅します。
その後、スレーブ局から正常にデータを受信し、その無線回線が接続されると緑色点灯に変わります。
スレーブ局からのデータ受信時には赤色に点灯し、緑色点灯(無線回線接続)時にデータを受信すると橙色点灯となります(データ送受信を繰り返すと緑色と橙色が交互に点灯します)。
・ERR表示ランプ(初期化設定時の表示を除く)
ERR表示ランプは無線モデムまたはRS-232-Cの回線異常時に緑色点灯/点滅します。
スレーブ局へのデータ送信時には赤色に点灯し、緑色点灯/点滅(無線回線未接続)時にデータを送信すると橙色点灯となります(データ送受信を繰り返すと緑色と橙色が交互に点灯します)。
●RUN接点出力
通信(無線回線またはRS-232-C)異常を検出します。
<ON条件> スレーブ局と正常に送受信している場合。
<OFF条件> スレーブ局から正常にデータを受信しない場合。
■伝送時間
伝送時間は、周波数グループの回線接続時間、スレーブ局の実装しているカードの種類と枚数により決まります。以下は電波環境が良い状態での値です(単位:秒)。
・Tf1(周波数固定モードの回線接続時間):5
・Tf2(2波20グループモードの回線接続時間):7
・Tf3(3波13グループモードの回線接続時間):8
・Tf4(5波8グループモードの回線接続時間):9
Tc(構成データと待ち時間)=3.0
Ta1(アナログ4点入力カード1枚の伝送時間)=0.8
Ta2(アナログ8点入力カード1枚の伝送時間)=0.8
Ta3(アナログ16点入力カード1枚の伝送時間)=1.6
Td1(デジタル16点入力カード1枚の伝送時間)=0.4
Td2(デジタル32点入力カード1枚の伝送時間)= 0.8
Td3(デジタル64点入力カード1枚の伝送時間)= 0.8
Tout(出力カード1枚の伝送時間)=0.4

周波数グループをTf□(□:1~4)、アナログ4点入力カードの枚数をNa1、アナログ8点入力カードの枚数をNa2、アナログ16点入力カードの枚数をNa3、デジタル16点入力カードの枚数をNd1、デジタル32点入力カードの枚数をNd2、デジタル64点入力カードの枚数をNd3、出力カードの枚数をNoutとすると1局の伝送時間Tは下記の式で求めることができます。
 T=Tf□+Tc+(Ta1×Na1)+(Ta2×Na2)+(Ta3×Na3)+(Td1×Nd1)+(Td2×Nd2)+(Td3×Nd3)+(Tout×Nout)
■更新周期
1:1の場合、伝送時間Tの約2倍の時間でデータが更新されます。また、1:nの場合、伝送時間Tの約2n倍の時間でデータが更新されます。