NS-8708 Rev.8
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D3-LP1

テレメータ D3 シリーズ

通信カード

(光ファイバ用)

形式:D3-LP1-①②

価格

基本価格 385,000円
加算価格
100~120V AC電源  +11,000円
200~240V AC電源  +11,000円
24V DC電源  +11,000円
・オプション仕様により加算あり。

ご注文時指定事項

・形式コード:D3-LP1-①②
①、②は下記よりご選択ください。
(例:D3-LP1-R/Q)
・オプション仕様(例:/C01)

①供給電源

N:供給電源回路なし
◆交流電源
K3:100~120V AC(許容範囲 85~132V AC、47~66Hz)
L3:200~240V AC(許容範囲 170~264V AC、47~66Hz)
◆直流電源
R:24V DC(許容範囲 ±10%、リップル含有率 10%p-p以下)
*、電源カード、供給電源回路付通信カードなどと併用する場合
  は使用できません。また、電源の2重化時は使用できません。

②付加コード

◆オプション仕様
無記入:なし
/Q:あり(オプション仕様より別途ご指定下さい。)

オプション仕様

◆コーティング(詳細は、弊社ホームページをご参照下さい。)
/C01:シリコーン系コーティング +1,000円
/C02:ポリウレタン系コーティング +1,000円
/C03:ラバーコーティング +1,000円

関連機器

・上位通信カード(形式:D3-N□)
(D3-NS□、D3-NE2、D3-NM2は使用できません)

機器仕様

接続方式
・通信:コネクタ接続
・内部通信バス:ベース(形式:D3-BS□)に接続
・内部電源:ベース(形式:D3-BS□)より供給
・供給電源・RUN接点出力:M3ねじ2ピース端子台接続(締付トルク0.5N・m)
推奨圧着端子:R1.25-3(日本圧着端子製造、ニチフ)
(スリーブ付圧着端子使用不可)
(適用圧着端子サイズの図を参照)
・適用電線サイズ:0.75~1.25mm2
端子ねじ材質:鉄にニッケルメッキ
アイソレーション:内部通信バス・内部電源-供給電源-RUN接点出力-FG間
マスタ/スレーブ切替設定:マスタ、スレーブを側面のディップスイッチにより設定
上位書込設定:側面のディップスイッチにより設定(詳細は取扱説明書をご参照下さい。)
RUN表示ランプ:赤/緑2色LED、交信正常時 緑色点灯、データ受信時 赤色点滅(ディップスイッチにて切替)
ERR表示ランプ:赤/緑2色LED、交信異常時 緑色点灯、内部回路異常時 緑色点滅、データ送信時 赤色点滅(ディップスイッチにて切替)
■RUN接点出力
定格負荷:250V AC 0.5A(cosφ=1)
30V DC 0.5A(抵抗負荷)
最大開閉電圧:250V AC 30V DC
最大開閉電力:250VA(AC) 150W(DC)
最小適用負荷:1V DC 1mA
機械的寿命:2000万回(300回/分)
誘導負荷を駆動する場合は接点保護とノイズ消去を行って下さい。
■適用圧着端子サイズ (M3ねじ)

回線仕様

光ファイバの種類:GI-850nm
コネクタの種類:JIS F01形コネクタ
適合ファイバ:コア/クラッド径50/125μm
最大許容損失:12dB
(コネクタ接続損失とファイバの伝送損失の合計)
伝送距離:4km以下
通信方式:同期式半二重
制御手順:弊社専用プロトコル
通信速度:62.5kbps
異常検出:CRC16

設置仕様

消費電力
・交流電源:約20VA
・直流電源:約12W
消費電流(供給電源なし):100mA
出力電流(供給電源あり):20V DC 250mA(連続)
400mA(10分間)
使用温度範囲:-10~+55℃
使用湿度範囲:30~90%RH(結露しないこと)
使用周囲雰囲気:腐食性ガス、ひどい塵埃のないこと
取付:ベース(形式:D3-BS□)に取付
質量:約180g

性能

絶縁抵抗:100MΩ以上/500V DC
耐電圧:
内部通信バス・内部電源-供給電源-RUN接点出力-FG間
1500V AC 1分間

パネル図

外形寸法図(単位:mm)・端子番号図

ブロック図・端子接続図

システム構成例

解説

■入出力カードの配置
本器は1対1のテレメ・テレコンを実現するための通信カードです。第1スロットに実装された入力カードのデータは、相手局の第1スロットに実装される出力カードに出力し、第2スロットは相手局の第2スロットに出力します。同様に第16スロットの入力は、相手局の第16スロットに出力します。このため、相手局の同一スロットには、入力カードの場合は出力カードが、出力カードの場合は入力カードが実装されていなければなりません。また、相手局の同一スロットにカードが実装されていない場合も、同様にERR表示ランプが点灯し、RUN接点出力(警報)が開放となります(異常とし、警報を出しますが他のカードに対しては通常と同じように動作します)。
デジタル入力カードとアナログ出力カード、アナログ入力カードとデジタル出力カードの組合せは異常としていません。
■入出力カード異常検出設定
●相手局が通信カード(形式:D3-LP1)の場合
①上位書込設定がない場合
入出力カード組合せ異常検出の条件は次の通りです。
・正常:入力カード(マスタ局)、出力カード(スレーブ局)または出力カード(マスタ局)、入力カード(スレーブ局)
・異常:未実装も含め上記以外の組合わせ
コンフィギュレータソフトウェア(形式:D3CON)にてスロット毎に入出力カード異常検出を設定することが可能です。詳細はD3CONの取扱説明書をご参照下さい。
②上位書込設定がある場合
マスタ局、スレーブ局の同じスロットで入出力カードが1枚のみ実装されている場合は、D3CONにて入出力カード異常検出を設定します。設定方法等の詳細はD3CONの取扱説明書を参照して下さい。

●相手局が1対n専用通信カード(形式:D3-LP2)の場合
入出力カード異常検出はD3CONにて“1:Non Check”に設定して下さい。
■上位通信機能
本器は上位通信カード(形式:D3-NE1、D3-NM1など)と組合わせて、PLCやパソコンにてマスタ局、スレーブ局の入出力カードのステータスが確認可能です。マスタ局、スレーブ局の入出力カードのステータスは同じエリアに重複して表示されますので注意して下さい。
■上位書込設定
●相手局が通信カード(形式:D3-LP1)の場合
上位のPLC やPCから各スロットの出力カードへの書込みを有効/無効にします。相手局の同じスロットにカードが実装されていない場合のみ設定可能です。それ以外の場合は正常に動作しませんのでご注意下さい。
上位書込設定はマスタ局、スレーブ局を問わず上位通信カード(形式:D3-NE1、D3-NM1など)と同じベースに実装されているD3-LP1 にて“ON(有効)”に設定して下さい。上位通信カードが実装されていないベースのD3-LP1は、“OFF(無効)”に設定して下さい。

●相手局が1対n専用通信カード(形式:D3-LP2)の場合
上位書込設定は使用しません。ディップスイッチの設定にかかわらず、上位のPLC やPCから書込み可能です。差し支えなければ、工場出荷時設定(OFF)の状態でご使用下さい。
■RUN接点出力と表示ランプ
●表示ランプ
前面のランプは、側面のディップスイッチ(SW3-1)により2種類の状態を表示します。
①回線の通信状態のみ確認したい場合(SW3-1がON)
回線の通信状態を表示します。
RUN表示ランプはデータ受信時に赤色に点滅し、ERR表示ランプはデータ送信時に赤色に点滅します。
②組合せ異常検出、データ送受信などの異常を確認したい場合(SW3-1がOFF)
RUN表示ランプは相手局から正常にデータを受信すると、緑色に点灯します。
ERR表示ランプは相手局から正常にデータを受信し、入出力カードの内部通信が正常で、かつ相手局との入出力カードの不一致がない場合に消灯します。
・相手局から正常にデータを受信できない。
・相手局と入出力カードが一致しない。
・入出力カードが全く実装されていない。
・内部通信が正常に行えない。
上記のような場合は緑色に点灯し、内部回路異常時は緑色に点滅します。
●RUN接点出力
通信(回線)異常と入出力カードの組合せ異常を検出します。
<ON条件>
各スロットにて入出力カードの組合せが正常で、かつ相手局と正常に送受信している場合。
<OFF条件>
・マスタ局(SW3-2がON)の場合
  スレーブ局から正常にデータを受信しない場合(マスタ局は約3秒後OFFとなるが、スレーブ局はOFFとなりません)。
・スレーブ局(SW3-2がOFF)の場合
  マスタ局から正常にデータを受信しない場合(マスタ局、スレーブ局とも約3~5秒後OFFとなります。未通信検出時間は、D3CONにてスレーブ局のみ設定可能です)。
・各スロットにて入出力カードの組合せが異常の場合
  例)
  - 相手局に入出力カードが実装されていない。
  - マスタ局に入力カードが実装されている場合でスレーブ局にも入力カードが実装されている。
  - マスタ局に出力カードが実装されている場合でスレーブ局にも出力カードが実装されている。
注)通信中に通信カードをベースから取外した際は、タイミングにより相手局にてカード組合せ異常を検出後、通信異常となる場合があります。通信カードを再び実装すると正常に通信を開始します。性能上、問題ありません。
■伝送時間
伝送時間は、実装しているカードの種類と枚数により決まります。

Tc (構成データと待ち時間)= 3.8(ms)
Ta1(アナログ4点入力カード1枚の伝送時間) = 1.9(ms)
Ta2(アナログ8点入力カード1枚の伝送時間)= 3.2(ms)
Ta3(アナログ16点入力カード1枚の伝送時間)= 6.2(ms)
Td1(デジタル16点入力カード1枚の伝送時間)= 0.5(ms)
Td2(デジタル32点入力カード1枚の伝送時間)= 1.9(ms)
Td3(デジタル64点入力カード1枚の伝送時間)= 1.9(ms)
Tout(出力カード1枚の伝送時間)= 0.4(ms)

アナログ4点入力カードの枚数をNa1、アナログ8点入力カードの枚数をNa2、アナログ16点入力カードの枚数をNa3、デジタル16点入力カードの枚数をNd1、デジタル32点入力カードの枚数をNd2、デジタル64点入力カードの枚数をNd3、出力カードの枚数をNoutとすると1局の伝送時間(TmまたはTs)は下記の式で求めることができます。
 Tm(Ts)=Tc+(Ta1×Na1)+(Ta2×Na2)+(Ta3×Na3)+(Td1×Nd1)+(Td2×Nd2)+(Td3×Nd3)+(Tout×Nout)

総伝送時間(1局が伝送を開始したときから再度伝送を開始するまでの時間)は、マスタ局の伝送時間とスレーブ局の伝送時間の和として求めることができます。
 T=Tm+Ts

例)マスタ局にアナログ4点入力カードが2枚、デジタル16点入力カードが3枚、アナログ出力カードが2枚、デジタル出力カードが4枚、スレーブ局にアナログ4点入力カードが2枚、デジタル16点入力カードが4枚、アナログ出力カードが2枚、デジタル出力カードが3枚の場合、下記のように求めることができます。
 Tm=3.8+(1.9×2)+(0.5×3)+(0.4×(2+4))=11.5(ms)
 Ts=3.8+(1.9×2)+(0.5×4)+(0.4×(2+3))=11.6(ms)
 T=Tm+Ts=11.5+11.6=23.1(ms)
■伝達時間
伝達時間(1局に入力を変化させ、相手局の出力が変化を開始するまでの時間)は、入力の変化と送信を開始するタイミングにより大きく変化します。例えば、マスタ局からスレーブ局への伝達時間(Tm_max)は下記のような範囲となります。
 Tm<Tm_max<Tm+Ts+Tm

同様にスレーブ局からマスタ局への伝達時間(Ts_max)は下記のような範囲となります。
 Ts<Ts_max<Ts+Tm+Ts

伝送時間の構成例において、伝達時間を求めると
 Tm_max=11.5~34.6(ms)
 Ts_max=11.6~34.7(ms)
となります。